EC事業の数字管理(PLの読み方)【利益を見える化する3つの指標】
EC歴25年 江藤正親
ECモンスター代表 / EC歴25年
EC事業の数字管理(PLの読み方)【利益を見える化する3つの指標】
「売上は上がっているはずなのに、なぜか手元にお金が残らない…」
「毎月、数字の報告は受けているけれど、結局どこを見ればいいのかわからない…」
EC事業を経営されているあなたも、こんな悩みを抱えていませんか?
EC事業は、Web広告、物流、システム利用料など、多岐にわたるコストが発生します。そのため、全体の数字を「なんとなく」で把握しているだけでは、気づかないうちに利益を食いつぶされている、なんてことも少なくありません。
私たちECモンスターは、江藤正親の25年にわたるEC事業の経験から、EC事業者が勝ち筋を見つけるためには、数字を正しく理解し、それに基づいて迅速に手を打つことが何よりも重要だと考えています。
今回は、EC事業者が絶対に押さえるべきPL(損益計算書)の読み方と、利益を「見える化」するための3つの重要指標に焦点を当て、具体的な改善アクションまでご紹介します。
PLはEC事業の「健康診断書」
PL(Profit and Loss Statement:損益計算書)は、一定期間の経営成績を示す書類です。売上から様々な費用を差し引いて、最終的にどれだけの利益が出たのかがわかります。
でも、ただ数字が羅列されているだけでは、どこに問題があるのか、どこを改善すればいいのかが見えてきませんよね。そこで、私たちはPLの中でも特にこの3つの指標に注目して、EC事業の「健康状態」をチェックすることをおすすめします。
1. 売上総利益率(粗利率):商品力と仕入れの健全性を測る
まず最初に見ていただきたいのが、売上総利益率です。これは、売上高から売上原価(仕入れ費用や製造費用)を差し引いた「粗利」が、売上高全体に占める割合を示します。
計算式:(売上高 - 売上原価) ÷ 売上高 × 100
この指標は、あなたの商品の「儲ける力」そのものと言っても過言ではありません。
なぜ重要なのか?
- 商品競争力: 粗利率が高いほど、商品自体の魅力やブランド力、仕入れ・製造コストの効率性が高いと言えます。
- 価格設定の適正化: 競合との兼ね合いだけでなく、自社の粗利率目標を達成できているかを確認できます。
改善アクション:
- 仕入れ価格の見直し交渉: 定期的にサプライヤーと交渉し、より良い条件を引き出しましょう。ロットを増やす、長期契約を結ぶなども有効です。
- 製造プロセスの効率化: 自社製造の場合、無駄を排除し、製造コストを削減する工夫を凝らしましょう。
- 商品単価の適正化: 利益率の低い商品は、価格改定やセット販売、高付加価値化によるアップセルを検討しましょう。
2. 営業利益率:本業で稼ぐ力を示す「EC事業の体力」
次に注目するのは、営業利益率です。これは、売上総利益から販売費及び一般管理費(販管費:広告費、人件費、物流費、システム利用料など)を差し引いた「営業利益」が、売上高全体に占める割合です。
計算式:営業利益 ÷ 売上高 × 100
営業利益は、EC事業の「本業で稼ぐ力」そのものを示します。