越境EC(海外販売)の始め方【Amazon・楽天・自社ECの選び方】
EC歴25年 江藤正親
ECモンスター代表 / EC歴25年
越境EC(海外販売)の始め方【Amazon・楽天・自社ECの選び方と失敗しない最初の一歩】
「越境EC、そろそろ始めたいんだけど、何から手をつけていいか分からない…」
「海外って、物流も決済も言語も、とにかくハードルが高そうで…」
「もし失敗したら、多額の投資が無駄になるんじゃないか…」
EC事業者の皆さん、そんな漠然とした不安を抱えていませんか?
国内市場が縮小傾向にある中、海外市場は大きな成長の可能性を秘めています。しかし、いざ越境ECを検討すると、見慣れない用語や複雑な手続きに戸惑い、一歩を踏み出せない方も少なくありません。
ECモンスターの江藤正親は、EC業界で25年、数々の事業者が国内外で成功する姿を見てきました。その経験から言えるのは、越境ECは決して「怖いもの」ではない、ということです。正しい知識と戦略があれば、あなたのEC事業に新たな勝ち筋を見出すことができます。
今回は、越境ECを始める際の主要な選択肢と、失敗しないための具体的な進め方を解説していきます。
1. まずは「どこで売るか?」主要なプラットフォームを理解する
越境ECの第一歩は、販売チャネルの選定です。大きく分けて、以下の3つの選択肢があります。
① Amazon海外展開(各国マーケットプレイス)
世界最大のECプラットフォームであるAmazonは、越境ECの有力な選択肢です。
- メリット:
- 圧倒的な集客力: 各国のAmazonユーザーに直接アプローチできます。
- FBA(フルフィルメント by Amazon)の活用: 商品を現地のAmazon倉庫に送れば、在庫管理、梱包、発送、カスタマーサービスまでAmazonが代行してくれます。物流の手間が大幅に削減され、現地配送スピードも確保できます。
- 信頼性: Amazonブランドの信頼性は、海外顧客にも安心感を与えます。
- デメリット:
- 手数料: 販売手数料、FBA手数料、広告費など、コストがかさむことがあります。
- 価格競争: 競合が多く、価格競争に巻き込まれやすい傾向があります。
- ブランド表現の限界: Amazonのフォーマットに縛られるため、自社ブランドの世界観を十分に表現しにくい場合があります。
② 楽天グローバル(楽天国際配送など)
日本の楽天市場出店者にとって、楽天の国際配送サービスや、楽天が展開する海外ECサイト(台湾の「Rakuten Taiwan」など)は身近な選択肢です。
- メリット:
- 日本ブランドへの親和性: 「Made in Japan」への信頼は高く、日本の商品を探している層にアプローチしやすいです。
- 既存の楽天ユーザー層: 楽天会員基盤を活用できる可能性があります。
- デメリット:
- 物流の複雑さ: Amazon FBAほど手軽ではない場合が多く、国際配送の手配を自社で行う、または提携サービスを利用する必要があります。
- 言語対応の負担: 商品ページやカスタマーサービスで、ターゲット国の言語対応が求められます。
③ 自社EC(Shopify多通貨対応など)
ShopifyなどのECプラットフォームを利用して、多通貨・多言語対応の自社ECサイトを構築する方法です。
- メリット:
- ブランド構築の自由度: デザインや機能で、自社ブランドの世界観を最大限に表現できます。
- 顧客データの蓄積: 顧客情報を自社で管理し、マーケティングに活用できます。
- 手数料率の低さ: プラットフォーム利用料はかかりますが、売上に対する手数料はモール型より低い傾向にあります。
- デメリット:
- 集客力: ゼロからの集客が必要なため、SEO対策や広告運用に多大な労力とコストがかかります。
- 全ての責任: 物流、決済、言語対応、カスタマーサービスなど、全てを自社で手配・管理する必要があります。
2. 失敗しないための「小さく始める」戦略
いきなり多国展開や大規模な投資は、リスクが大きすぎます。越境EC成功の鍵は、「小さく始め、データに基づいて改善していく」ことです。
① 最初のターゲット国は1カ国に絞る
まずは日本との距離が近く、親日感情が強く、物流も比較的スムーズな国から始めるのがおすすめです。例えば、台湾や香港、あるいは市場規模の大きいアメリカなどが候補になります。まずは1つの国でテスト販売を行い、需要や課題を把握しましょう。